アキレス腱断裂🐾②|豊島区池袋駅 徒歩5分のさかい接骨院

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2022/04/20

アキレス腱断裂

アキレス腱断裂🐾②

院長の酒井です。
本日は当院のアキレス腱断裂における歩行療法について記述していきたいと思います。

はじめに
 当院の歩行療法というのは、歩行しながら治していくという治療法です。日常生活がケガをする前となるべく変わらず送れるようにするというところを一番大事にしています。
従来、先日述べたような手術療法・ギプス固定による保存療法が一般的になっています。しかし、その他にも歩行療法というものが存在するということを皆様には認知して頂きたいと考えています。

歴史について
 この治療法は長野県にて接骨院を営む先生が考案したです。聞いたところによると約40年前、自身もアキレス腱断裂を起こしてしまいました。その後接骨院にてアキレス腱断裂の施術を開始しました。当時は既存の保存療法を行っていたそうです。その中で経過観察していた患者さんが歩いていた形跡があり、もしかしたら歩きながらでも癒合するのではないかと考えこの療法が生まれました。こちらの先生が東京にある接骨院に勤務していた際に同院に勤めていた先生方にこの療法を伝えてくださいました。その中の先生が私に伝えて頂き継承し現在に至ります。同接骨院グループ内で行われる研究会においても何度も研究発表を行い常に探究し続けています。そして、当院では現在、200例を超える症例を経験しております。今後も更なる発展の為尽力したいと考えています。

歩行療法について
 この療法は歩きながら治していきます。よって、従来の治療法にあるアキレス腱の断裂部を近づけるために足首を尖足位(完全底屈・足首を伸ばした状態)にはせず自然下垂位(足首の力を抜いた状態)という角度を保ち固定していきます。
 
 尖足位固定ですとつま先立ち状態になる為、足は下に着けず松葉杖を使用し生活しなくてはなりません。常に杖を使うということは様々な負担を強いられます。これは手術にしても保存療法にしても同様だということです。固定を行ったことにより関節に拘縮(足首が固まった状態)が起こります。その固縮を取るために装具を用いて徐々に拘縮を取り除きます。その際に無理に角度を戻そうとすると再断裂を起こす危険性があります。
 
 歩行療法ではこの拘縮がほとんどありません。初めから足は地面についていますので。装具も必要ありません。約1ヶ月の固定後外したその日からリハビリが開始出来、帰りも当然歩いて帰れます。何より、固定期間中も松葉杖を使わず生活できるのです。
 
 この療法の固定は単に足首の動きを止めるだけでなく、むくみにくくするメリットもあります。ギプスのように硬い素材の固定具ではなく、適度に弾力のある素材を用います。そのため、歩きやすく軽度な圧迫感がむくみを予防し断裂部の癒合を促進してくれていると考えます。また、足をつくことにより、足裏から感じとる感覚障害や循環障害等を防止する役割も担うと考えます。
 従って、固定直後から足をつくので機能障害が少なくなり癒合が早くなると考えています。
 更に、松葉杖を使う必要がない為、日常生活が妨げられることが少なくなり仕事も可能で、たくさんメリットがあります。
 
 デメリットという点では、他の治療法にもあるような再断裂についてくらいです。ですが、メリットが多いと考えていますので効率の良い治療法だとおもっております。

リハビリについて
 固定除去後には直後からリハビリを開始いたします。リハビリといっても痛みはほとんど伴いません。拘縮がないからです。少し、アキレス腱部に張り感を訴える方もいらっしゃいますが決して無理には行いませんので安心してください。私の考えるリハビリでは約2ヶ月かけて5回ほど通院で(個人差はあります)片足でのつま先荷重が可能になります。片足で完全に背伸びするまでには至りませんがこの時点で通常歩行可能です。これが平均的な実績になります。リハビリ内容については記載しませんがしっかりとした内容を組んでいますので、他の治療法で「癒合はしたがうまくリハビリが進まない。」という方でもお越し頂ければ施術いたします。

最後に
 当院のコンセプトは、この重症でもあるアキレス腱断裂を少しでも安心してもらい、今までの日常を崩さずに治癒に向かわせる手助けをしたいという思いです。
 皆さんが安心して通ってもらえるよう常に勉強しどんな質問にも答えられるよう努力しますので、当院に治すお手伝いをさせてください。
 治すのは施術する側でなく患者さん自身であると私は考えており、あくまでその補助をするまでです。まさか自分がと思うのは当然です。少しでもその気持ちが楽にすることが出来るのであればとてもうれしいです。

最後までありがとうございました。

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